◎アラン教授に水大賞 「仮想水」の概念を導入
水問題および農業、気候変動、経済、政治と水問題との関連について理解し、意思を伝え合うためのカギとなる概念のパイオニアであるキングス・カレッジ・ロンドン教授、東洋アフリカ研究学院教授のジョン・アンソニー・アラン氏が2008年ストックホルム水大賞受賞者に選ばれた。
人間は飲んだりシャワーを浴びたりする時にだけ水を消費しているのではない。1993年にアラン教授は、食糧、消費者製品生産の背後にある水の量の測定法として「バーチャル・ウォーター」の概念を導入し、この点を示す方法に画期的な進展をもたらした。朝のコーヒー1杯の背後には、コーヒー豆を育て、製造、包装、船積みするために消費された140リットルの水がある。これは平均して1人の英国人が毎日の飲用や家事の必要のために使う水の量とほぼ同じである。ハンバーガー1個は約2400リットルにあたる。米国人は1人平均で毎日約6000リットルの仮想水を消費する。これは中国人の平均の約3倍である。
アラン教授の研究でわかったこのような知見は世界の貿易政策や研究に大きな衝撃を与えており、水政策、水管理の論議を変えている。水を多く使う商品は、効率的な生産ができず、経済にとって水から得られる利益が大きい場所から貿易によって運ばれてくるのだ。
これは各国の水政策、貿易政策に影響を与えるものであり、世界の水資源のバランスに大きな意味を持っている。仮想水の概念を応用すれば、貿易を利用して地域的な水不足を軽減し、水資源をより効果的に使う可能性を提供できる。いずれも将来の世代のために世界の水資源の持続可能な管理能力を向上させ、国家が少ない水資源をめぐって戦争する危険を軽減するものである。
多くの著書があり教育者であるアラン教授は、世界水資源、紛争解決、中東・北アフリカ地域の有力な専門家である。現在の水の分野で最も影響力のある思想家の1人とされている。
ストックホルム水財団が毎年贈るストックホルム水大賞は賞金15万ドルである。この賞はストックホルムでの世界水週間中の8月21日にストックホルム・シティーホールで授与される。スウェーデンのカール16世グスタフ国王がストックホルム水大賞の後援者である。
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+46(0)73-914-39-89 dave.trouba@siwi.org
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